旧暦の10月は、一般には「神無月(かんなづき)」といわれていますが、全国の八百万(やおよろず)の神々が集まる出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。
この神々が集う場所が、出雲駅伝のスタート地点となる「出雲大社」。その壮大さは、「神話の夢舞台 出雲」を象徴する存在です。
ご祭神は、縁結びの神様として親しまれている「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」です。「いいご縁がありますように」と、参拝の人々で賑わいます。
スタートすると、選手たちは門前町大社のメインストリート神門通り(しんもんどおり)を駆け抜けます。沿道は各チームの応援団や観客で埋めつくされ、声援のなか、選手は一団となって日本一の大鳥居をくぐり抜けます。その先に見えてくるのが「旧JR大社駅」。和風造りのこの駅舎は、国の重要文化財に指定されている格調ある木造建築で、数多い全国の駅舎の中でも比類稀なる建築美を擁しています。
そして、アップダウンのある浜山公園、国道9号に向けて平坦なコースへと続きます。選手はどのポイントで仕掛けるのでしょうか。距離が短くスピード駅伝ともいわれるこのコースの、最初の仕掛け所に注目です。
総延長45.1km、今年はどんなドラマが待っているのでしょうか。